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基盤研究(C)

ライフヒストリーインタビューによる美術科教員の
長期的な職業適応プロセスの解明

 研究者名:荷方邦夫 一般教育等准教授(心理学)

 研究期間:平成24年度~平成26年度

 概要

本研究は、中学校、高等学校の美術科教員を対象として、5~20年程度の長期的な職業適応プロセスの解明を目的とする。研究ではライフヒストリーインタビューを行い、質的心理学的手法の枠組みで分析する。教員の指導力向上が叫ばれる中、従来のアンケート形式の調査では解明できなかった長期的な職業適応プロセスを明らかにし、長期的視点からの教員養成を効率的かつ有効に行うための基礎的知見を提供する。

■学術的な特色
本研究の学術的な特色は、次の2点である。
(1)美術科教員を対象とすること
美術科教員に着目し、美術科特有の事情を含めた適応プロセスを明らかにしようとしていることは、本研究の特色である。美術科のみを対象とするため、一般化の範囲は限定されるが、他教科への波及効果を念頭において研究を進める。
(2)質的心理学的手法を利用すること
質的心理学的手法、その中でも特に、M-GTA(修正版グラウンデッドセオリーアプローチ)とTEM(複線径路・等至性モデル)を利用することは、本研究の特色である。これにより、これまでにアプローチできなかった長期的な職業適応プロセスを明らかにすることが可能となる。

■独創的な点
本研究の独創的な点は、「教科の専門性」と「基礎的指導技術」の長期的な融合プロセスに着目することである。
教科の専門性と基礎的指導技術の融合は、教員養成にとって重要である。それは大学における教員養成課程ではなく、現場経験によって醸成されると考えられる。本研究はこの点にアプローチするという意味で独創的である。

■予想される結果と意義
本研究の予想される結果と意義は、次の2点である。
(1)長期的な職業適応プロセスが解明されること
長期的な職業適応プロセスが解明され、教師教育分野における新しい知見を提供する。
(2)教員としての熟達の各ステージで、適切な支援策を立案できる資料になること
明らかになった知見をもとに、各時期における、適切な支援ニーズが明らかになる。そこから、メンター、修士課程進学、教員研修など、適切な支援策を立案する資料となる。