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基盤研究(C)

ドイツ語圏16,17世紀文献にみる西洋初期版画

 研究者名:保井亜弓 美術科芸術学専攻准教授(西洋美術史)

 平成24年度~平成26年度

 概要

本研究は、17世紀のヨアヒム・ザントラルトの『ドイツのアカデミー』およびそれ以前のドイツ語圏の一次資料における初期版画の記述を読解しつつ、その記述に関連する現存作品を検証することによって、初期版画が当時の人々にどのように認識され、受容されていたのか、その実態を明らかにすることを目的としている。これは、オリジナリティを尊重する近代的な版画観が問い直され、版画本来の機能に適ったイメージの再生産性や当時の版画の多様な存在の仕方に焦点をあてるという、近年の版画研究の動向と連動するものである。
 ザントラルトは、『ドイツのアカデミー』においてショーンガウワー以前の何人かのモノグラミストに触れているだけでなく、ジョルジョ・ヴァザーリに対抗するドイツ美術の擁護者という立場で記述を行っている。ザントラルトよりも早い16世紀の文献も調査することによってドイツ美術における版画芸術の重要性あるいはその意識が明らかになると考えている。